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2026.02.19
ブログ

【ZERO行政書士】居住支援法人が宅建業免許を取得するメリットを不動産専門の行政書士が解説します

近年、高齢者や障がい者、ひとり親世帯、外国人など、いわゆる「住宅確保要配慮者」への住まい支援の
重要性が高まっています。こうした背景のもと、各地で居住支援法人の活動が広がっています。

本記事では、不動産分野に特化した行政書士の立場から、「居住支援法人が宅建業免許(宅地建物取引業免許)
を取得するメリット」について、実務的な観点で詳しく解説します。
これから宅建業免許の取得を検討している居住支援法人様は、ぜひ参考にしてください。

●居住支援法人とは

居住支援法人とは、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への入居に関する情報提供、相談や見守り等の生活支援
などの居住支援を行うものとして、都道府県知事から指定を受けた法人をいいます。根拠法は住宅確保要配慮者
に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(いわゆる住宅セーフティネット法)です。

主な業務は以下のとおりです。

・登録住宅の入居者への家賃債務保証
・賃貸住宅への円滑な入居に係る情報提供、相談
・見守りなどの要配慮者への生活支援
・賃貸人への賃貸住宅の供給の促進に関する情報提供
・残置物処理等

しかし、ここで重要な問題があります。

●物件「紹介」と宅建業の境界線

居住支援法人の多くが直面するのが、「どこまでが適法な支援で、どこからが宅建業に該当するのか」という問題です。
宅建業とは、報酬を得て反復継続して不動産の売買・交換・賃貸の媒介を行うことをいいます。そして、これを業として
行うには、宅地建物取引業法に基づく免許が必要です。

例えば、以下の行為は宅建業に該当する可能性があります。

・オーナーと入居者希望者の間に入って契約条件を調整する
・重要事項説明に類する説明を行う
・契約締結を前提に物件をあっせんする
・成功報酬型で紹介料を受け取る

善意の支援活動であっても、実質的に「媒介」に該当すれば無免許営業となるリスクがあります。

●居住支援法人が宅建業免許を取得する5つのメリット

ここからは、実務上のメリットを具体的に解説します。

1.紹介から契約までワンストップ対応が可能

免許がない場合、以下のような分業体制になります。
・居住支援法人:相談、生活支援
・宅建業者:契約手続き

この場合、
・情報共有の手間
・責任の所在の曖昧化
・利用者の不安増大

といった課題が発生します。
宅建業免許を取得すれば、
1.相談
2.物件紹介
3.契約手続き
4.入居者支援

まで一貫して対応でき、利用者満足度が大きく向上します。

2.法的リスクを回避できる

支援活動が活発になるほど、「実質的な媒介行為」に近づく場面は増えます。宅建業免許を取得しておけば、
報酬を得た媒介も適法に行うことができ、無免許営業リスクを完全に回避できるとともに、事業拡大の足かせが
なくなります。
コンプライアンス体制を重視する法人ほど、免許取得の意義は大きいといえます。

3.オーナーからの信頼性が向上する

宅建業免許の取得には、
・専任の宅地建物取引士の設置
・営業保証金の供託または保証協会加入
・事務所要件の整備

など、一定のハードルがあります。
つまり、免許を持っているということ自体が「一定の審査をクリアした事業者」である証明になります。

居住支援の現場では、オーナー側の不安(滞納・トラブル・孤独死など)が大きな課題です。宅建業者としての
立場を持つことで、福祉団体という側面以外に「不動産実務の専門家」として対等に交渉できるようになります。

4.収益構造の安定化につながる

居住支援法人の中には、
・補助金
・委託事業
・寄付

に依存した運営となっている法人があります。
しかし、宅建業免許を取得すれば、適法に仲介手数料収入を得ることが可能になります。
特に、
・高齢者向け賃貸住宅
・セーフティネット住宅
・サブリース型支援モデル

などと組み合わせることで、持続可能な事業モデルを構築できます。
「福祉性」と「事業性」を両立させるうえで、宅建業免許取得は有効な選択肢になり得ます。

5.自治体・金融機関との連携が強化される

近年、自治体では居住支援協議会の設置や、住宅セーフティネット制度の強化が進んでいます。
宅建業者としての登録があることで、
・公営住宅の民間活用
・空き家対策事業
・生活困窮者支援施策

などへの参画がスムーズにいく可能性があります。
金融機関からの評価も向上し、事業融資の可能性も広がります。

●宅建業免許取得にあたっての実務上のポイント

実際に免許取得を検討する場合、以下の点が重要です。

・専任宅建士の確保

常勤性が厳しく審査されます。名義貸しは厳禁です。

・事務所要件

独立性が必要で、バーチャルオフィスは原則不可です。

・保証協会加入

営業保証金1,000万円の供託の代わりに、保証協会へ加入するケースが一般的です。
居住支援法人に限った話ではありませんが、既存事務所の構造が要件を満たさないケースも多く、
事前確認が極めて重要です。

●まとめ|居住支援法人こそ宅建業免許の取得を検討すべき

居住支援法人が宅建業免許を取得することは、単なる業務拡大ではありません。
それは、
・法的安定性の確保
・オーナーとの信頼構築
・収益基盤の強化
・支援の質の向上

を同時に実現する、戦略的な経営判断です。
不動産実務と法務の両面を理解したうえで準備を進めれば、取得自体は決して不可能ではありません。

●宅建業免許取得を検討している居住支援法人様へ

当事務所では、不動産売買・賃貸・管理から買取再販・競売入札実務まで幅広い実務経験を持ち、現場を知る
行政書士が、単なる免許取得の申請代行ではなく、開業後の業務運営やリスク対策まで見据えた実践的な
サポートの提供をすることを目的として、他業種からの宅建業免許取得をサポートさせて頂きます。

宅建業免許取得でお悩みがあったり、検討されている居住支援法人様は、大阪・難波のZERO行政書士事務所に
お気軽にご相談ください。

筆者
行政書士・宅地建物取引士
中原 健詞


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