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2026.03.01
ブログ

【ZERO行政書士】遺言書だけでは不十分?不動産相続の落とし穴と対策

不動産をお持ちの方の多くが、「きちんと遺言書を作成しておけば安心」と考えています。
確かに遺言書は相続対策の基本ですが、不動産相続においては“遺言書だけでは不十分”な
ケースが少なくありません。
本記事では、不動産専門の行政書士の視点から、不動産相続でよくある落とし穴と具体的な
対策をわかりやすく解説します。将来のトラブルを未然に防ぐためにも、ぜひ最後までご覧
ください。

●なぜ「遺言書だけ」では足りないのか?

遺言書は、被相続人の最終意思を法的に示す重要な書類です。特に不動産は分割が難しく、
相続トラブルの原因になりやすいため、遺言書の作成は有効な対策です。
しかし、以下のような問題が現実には発生する可能性があります。
・記載内容が曖昧で登記できない
・財産の特定が不十分
・相続人間の感情的対立
・遺留分侵害による紛争
・相続後の共有状態によるトラブル

つまり、「書いたから安心」ではなく、「内容と実務対応が重要」なのです。

●不動産相続の主な落とし穴5選

1.不動産の特定が不十分

遺言書に「自宅を長男に相続させる」と書いただけでは不十分です。
登記簿上の正確な表示(所在地・地番・家屋番号など)が必要です。
不動産は登記事項証明書の内容と一致していなければ、相続登記がスムーズ
に進みません。

2.共有名義にしてしまうリスク

「子どもたちで仲良く分けてほしい」という思いから、不動産を共有名義に
するケースがあります。
しかし共有状態になると、
・売却には共有者全員の同意が必要
・固定資産税の負担割合で揉める
・次世代に権利関係が拡大する

など、将来的なリスクが非常に高くなります。

3.遺留分トラブル

例えば、全財産を長男に相続させるという遺言を作成しても、他の相続人には
「遺留分」があります。
遺留分侵害額請求が行われると、不動産を取得した相続人は金銭での支払い
求められる可能性があります。

4.相続登記の放置

2024年4月から相続登記は義務化されました。相続を知った日から3年以内に
登記を行わないと、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
遺言書があっても、登記手続きをしなければ意味がありません。

5.二次相続を考慮していない

配偶者にすべて相続させる遺言は一見合理的ですが、その後の「二次相続」で
税負担が重くなるケースがあります。
不動産は評価額が大きく、相続税対策とセットで考えなければなりません。

●公正証書遺言は万全なのか

遺言書の中でも安全性が高いのが「公正証書遺言」です。これは、公証人が
作成する法的に強い形式の遺言です。しかし、公正証書遺言であっても、
・内容が不適切ならトラブルになる
・遺留分問題は防げない
・登記や税務まではカバーできない

という限界があります。
つまり、形式よりも設計が重要なのです。

●不動産相続で失敗しないための5つの対策

1.登記簿を取得して正確に記載する

必ず最新の登記事項証明書を取得し、記載通りに遺言へ反映させましょう。

2.可能な限り単独名義にする

共有ではなく、「誰が取得するのか」を明確に。代償金を支払う方法(代償分割)も
有効です。

3.遺留分対策を検討する

・生前贈与
・生命保険の活用
・代償金の準備

など、総合的な対策が必要です。

4.家族会議をしておく

法的に問題がなくても、感情面の対立は防げません。事前の説明と合意形成が、
最大のトラブル予防策です。

5.専門家に設計段階から相談する

不動産相続は、様々なことが複雑に絡み合います。専門家と連携し、総合的に
設計することが重要です。

●実際によくある相談事例

・「遺言を書いたのに兄弟で揉めている」
・「相続登記を10年以上放置している」
・「共有名義になっていて売却できない」
・「空き家の管理で困っている」

これらはすべて、事前の設計不足が原因です。

●まとめ|遺言書は“スタート地点”にすぎない

遺言書は不動産相続対策の第一歩ですが、それだけでは十分とは言えません。
特に重要なのは次の3点です。
・不動産を正確に特定する
・共有状態を避ける
・登記、税務まで見据える

不動産相続は、事前準備で9割が決まると言っても過言ではありません。
「まだ元気だから大丈夫」と思っている今こそ、最適なタイミングです。

当事務所では、不動産実務の現場を知る行政書士が、書類作成だけではなく、不動産の出口まで
設計する相続対策をご提案します。

不動産の相続については、不動産専門・大阪・難波のZERO行政書士事務所にお気軽にご相談ください。

筆者
行政書士・宅地建物取引士
中原 健詞
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