皆様は、ご所有の土地や建物などの不動産を賃貸に出す場合、どうされているでしょうか?
一般的なのは、不動産会社に客付けや契約などの入居手続き全体を手数料を支払って依頼する
形ではないでしょうか?
しかし、客付けが必要ない場合などの際に、不動産会社を通さずに賃貸借契約を結んでも大丈夫
かといったお問合せを当事務所にも頂くことがあります。
結論から申し上げますと、不動産会社を通さずに賃貸借契約を結ぶこと自体は可能です。
ただし、やり方を間違えると後々のトラブルにつながるケースも少なくありません。
この記事では、主に自主管理をしている大家さんが「不動産会社を通さずに契約する」場面を、
事例を元にわかりやすく解説します。
「費用を抑えつつ、安全に契約したい」
そんな大家さんは、ぜひ最後までご覧ください。
●不動産会社なしで契約は可能?
結論から言いますと可能です。宅建業法上、自分で所有している物件を繰り返し貸借する行為は
宅建業に該当しないので、宅建業免許や不動産会社の仲介がなくても可能です。
不動産会社の仲介なしで、契約する主なケースは以下のようなケースです。
・親族、知人、友人などに貸す場合
親の持ち家を子が借りる場合や、空いている部屋を知人などに貸す場合です。
・大家さんが直接募集する場合
募集看板などを見て、直接申し込みがある場合です。
・知人や入居者からの紹介
大家さんの知人の方や現在、入居されている方からの紹介の場合です。
・契約条件の変更
現在、入居されている方の契約条件の変更(法人契約⇒個人契約など)の場合です。
上記のように、不動産会社の仲介なしで契約する場合は、何らかの理由で入居者が
すでに決まっている場合がほとんどです。
では、事例をご紹介します。
事例①分譲賃貸していたマンションの別の所有者から借りたいという申し出があった事例
【Aさんは、自らが所有する分譲マンションの一室を賃貸していましたが、その入居者さんが
退去することとなりました。同じマンションの別の一室を所有するBさんは、以前から高齢の
お母さんを自分の目の届くところに住まわせたいと思っていたところ、Aさん所有のお部屋が
賃貸されていて、今回、空いたことを知り直接Aさんに事情を話して、賃借し、Bさんの
お母さんが住むことになりました。】
この事例は、最初はBさんからAさんに購入したいという申し出があったのですが、
Aさんはこのお部屋を売るつもりはなかったので、その旨をAさんが伝えたところ、
それでは借りたいということをBさんがおっしゃったので貸すことになりました。
賃貸借契約書を交わすにあたって、途中、紆余曲折あったそうですが、当事務所
に契約書の作成についてのご相談がありました。
ご依頼の内容としては、
・今回が、2回目の賃貸になるが、今回退去した入居者が10年間入居してくれていたので、
前回の契約書の内容通りでよいか不安があり、インターネットのひな形を使うのも不安が
あるので、ちゃんとしたものを作りたい。
・前回は、不動産会社任せだったので、契約から入居までの段取りのアドバイスがほしい。
とのことでした。
●契約・入居までの流れ
①まずは、条件交渉です。AさんとBさんの間で家賃・敷金や礼金の有無・賃貸借の形態などの
条件面の合意ができていることが大事です。この契約では、入居されるのはBさんのお母さん
ですが、契約はAさんとBさんの契約となりました。
②契約書を作成するにあたって、不備にならないようにしないといけないのは特約です。特約とは、
契約書の主となる契約(契約書の基本的な条文・条項)に追加して記載する当事者間の合意事項です。
備品の扱いや違約金の設定、原状回復や入居中のルールに至るまで、細かく決めておかないと、
後々トラブルの原因になります。特に分譲マンションの場合は、管理規約がありますので、
管理規約の把握も重要になります。
③保証会社・火災保険(損害保険)の加入も必要になります。現在はこの家賃保証会社に加入するのが
一般的になってきています。保証会社の内容によっては、連帯保証人も付けたほうがよいことも多いです。
④大まかにいうと、契約⇒決済金入金⇒鍵引渡し⇒入居という流れになります。
事例②現在契約中の部屋の契約を法人契約から個人契約に変更したいとの申し出があった事例
【Cさんは所有しているマンションを賃貸していますが、その中の一室を2年前から法人に
貸して、その法人の従業員が入居しています。今回、その法人から入居者個人の契約に変更
したいとの申し出があり、法人契約から個人契約に変更しました。】
この事例は、新規入居の申し込みではなく、契約条件の変更の事例です。Cさんはマンション
を自主管理されているということで、契約条件の変更に伴う契約書の作成のご相談でした。
ご依頼内容としては、
・今の契約から何を変更しないといけないかよくわからないので、作成一式を依頼したい
とのことでした。
●契約の概要
①法人契約から個人契約への変更ですが、実質的には現在の入居者との契約の締結ということで、
契約書を新たに作成することになります。事例①でも触れましたが、特約の漏れがないように設定
することが重要です。
②個人契約になりますので、家賃保証会社・損害保険加入が必要になります。連帯保証人が必要に
なる場合もあるでしょう。
③敷金がある場合など、引き継ぐかどうかの選択がある場合、どうするかで契約内容が変わります
ので、注意が必要です。
④今回は新規入居ではないので、契約が終了すれば手続きは完了です。家主さんは、入居者の保証
会社などの加入状況の確認はしたほうがよいでしょう。
●賃貸借契約書を専門家に依頼するメリット
不動産の賃貸借契約書の作成には専門的な知識が必要です。前項でも触れましたが、特に「特約」
は物件ごと、入居者ごとやその契約内容・条件ごとに設定されることがあり、テンプレートや
ひな形の流用では対応が難しいこともあります。
賃貸借契約書の作成を専門家に依頼することによって、
・契約ごとの契約書のオーダーメイド作成
・契約する際のリスクの洗い出し
・建物や土地、賃貸期間の有無(普通・定期)などのケース別の対応
といったメリットがあります。
●まとめ
不動産会社を通さずに契約することで、手数料などの費用を抑えることは可能です。
しかしその一方で、契約内容の不備が後々大きなトラブルにつながるリスクもあります。
「この内容で契約して大丈夫だろうか?」
「自分のケースに合った契約書になっているか不安」
そう感じた場合は、専門家に確認することでリスクを未然に防ぐことができます。
当事務所では、物件を自主管理されている大家様をはじめ、契約の相手方が決まって
いるなど、不動産会社の仲介なしでの契約を考えておられる方のご相談・ご依頼を
承っております。不動産実務経験豊富な行政書士が、単に契約書を作成・チェック
するだけに留まらず、契約全体についてのご相談やアドバイスなどをさせて頂きます。
【不動産賃貸借契約書作成業務】
・30,000円~ (内容・枚数により変動あり)
不動産賃貸借契約書作成のご依頼は
大阪・難波の不動産専門行政書士:ZERO行政書士事務所
にお気軽にご相談ください。
(お問い合わせは、電話またはホームページのお問合せフォームよりお問合せください)
【ZERO行政書士事務所】
住所:大阪市浪速区難波中3-16-11-458
TEL:070-5664-7695
FAX:06-6567-8491
筆者
行政書士・宅地建物取引士
中原 健詞
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一般的なのは、不動産会社に客付けや契約などの入居手続き全体を手数料を支払って依頼する
形ではないでしょうか?
しかし、客付けが必要ない場合などの際に、不動産会社を通さずに賃貸借契約を結んでも大丈夫
かといったお問合せを当事務所にも頂くことがあります。
結論から申し上げますと、不動産会社を通さずに賃貸借契約を結ぶこと自体は可能です。
ただし、やり方を間違えると後々のトラブルにつながるケースも少なくありません。
この記事では、主に自主管理をしている大家さんが「不動産会社を通さずに契約する」場面を、
事例を元にわかりやすく解説します。
「費用を抑えつつ、安全に契約したい」
そんな大家さんは、ぜひ最後までご覧ください。
●不動産会社なしで契約は可能?
結論から言いますと可能です。宅建業法上、自分で所有している物件を繰り返し貸借する行為は
宅建業に該当しないので、宅建業免許や不動産会社の仲介がなくても可能です。
不動産会社の仲介なしで、契約する主なケースは以下のようなケースです。
・親族、知人、友人などに貸す場合
親の持ち家を子が借りる場合や、空いている部屋を知人などに貸す場合です。
・大家さんが直接募集する場合
募集看板などを見て、直接申し込みがある場合です。
・知人や入居者からの紹介
大家さんの知人の方や現在、入居されている方からの紹介の場合です。
・契約条件の変更
現在、入居されている方の契約条件の変更(法人契約⇒個人契約など)の場合です。
上記のように、不動産会社の仲介なしで契約する場合は、何らかの理由で入居者が
すでに決まっている場合がほとんどです。
では、事例をご紹介します。
事例①分譲賃貸していたマンションの別の所有者から借りたいという申し出があった事例
【Aさんは、自らが所有する分譲マンションの一室を賃貸していましたが、その入居者さんが
退去することとなりました。同じマンションの別の一室を所有するBさんは、以前から高齢の
お母さんを自分の目の届くところに住まわせたいと思っていたところ、Aさん所有のお部屋が
賃貸されていて、今回、空いたことを知り直接Aさんに事情を話して、賃借し、Bさんの
お母さんが住むことになりました。】
この事例は、最初はBさんからAさんに購入したいという申し出があったのですが、
Aさんはこのお部屋を売るつもりはなかったので、その旨をAさんが伝えたところ、
それでは借りたいということをBさんがおっしゃったので貸すことになりました。
賃貸借契約書を交わすにあたって、途中、紆余曲折あったそうですが、当事務所
に契約書の作成についてのご相談がありました。
ご依頼の内容としては、
・今回が、2回目の賃貸になるが、今回退去した入居者が10年間入居してくれていたので、
前回の契約書の内容通りでよいか不安があり、インターネットのひな形を使うのも不安が
あるので、ちゃんとしたものを作りたい。
・前回は、不動産会社任せだったので、契約から入居までの段取りのアドバイスがほしい。
とのことでした。
●契約・入居までの流れ
①まずは、条件交渉です。AさんとBさんの間で家賃・敷金や礼金の有無・賃貸借の形態などの
条件面の合意ができていることが大事です。この契約では、入居されるのはBさんのお母さん
ですが、契約はAさんとBさんの契約となりました。
②契約書を作成するにあたって、不備にならないようにしないといけないのは特約です。特約とは、
契約書の主となる契約(契約書の基本的な条文・条項)に追加して記載する当事者間の合意事項です。
備品の扱いや違約金の設定、原状回復や入居中のルールに至るまで、細かく決めておかないと、
後々トラブルの原因になります。特に分譲マンションの場合は、管理規約がありますので、
管理規約の把握も重要になります。
③保証会社・火災保険(損害保険)の加入も必要になります。現在はこの家賃保証会社に加入するのが
一般的になってきています。保証会社の内容によっては、連帯保証人も付けたほうがよいことも多いです。
④大まかにいうと、契約⇒決済金入金⇒鍵引渡し⇒入居という流れになります。
事例②現在契約中の部屋の契約を法人契約から個人契約に変更したいとの申し出があった事例
【Cさんは所有しているマンションを賃貸していますが、その中の一室を2年前から法人に
貸して、その法人の従業員が入居しています。今回、その法人から入居者個人の契約に変更
したいとの申し出があり、法人契約から個人契約に変更しました。】
この事例は、新規入居の申し込みではなく、契約条件の変更の事例です。Cさんはマンション
を自主管理されているということで、契約条件の変更に伴う契約書の作成のご相談でした。
ご依頼内容としては、
・今の契約から何を変更しないといけないかよくわからないので、作成一式を依頼したい
とのことでした。
●契約の概要
①法人契約から個人契約への変更ですが、実質的には現在の入居者との契約の締結ということで、
契約書を新たに作成することになります。事例①でも触れましたが、特約の漏れがないように設定
することが重要です。
②個人契約になりますので、家賃保証会社・損害保険加入が必要になります。連帯保証人が必要に
なる場合もあるでしょう。
③敷金がある場合など、引き継ぐかどうかの選択がある場合、どうするかで契約内容が変わります
ので、注意が必要です。
④今回は新規入居ではないので、契約が終了すれば手続きは完了です。家主さんは、入居者の保証
会社などの加入状況の確認はしたほうがよいでしょう。
●賃貸借契約書を専門家に依頼するメリット
不動産の賃貸借契約書の作成には専門的な知識が必要です。前項でも触れましたが、特に「特約」
は物件ごと、入居者ごとやその契約内容・条件ごとに設定されることがあり、テンプレートや
ひな形の流用では対応が難しいこともあります。
賃貸借契約書の作成を専門家に依頼することによって、
・契約ごとの契約書のオーダーメイド作成
・契約する際のリスクの洗い出し
・建物や土地、賃貸期間の有無(普通・定期)などのケース別の対応
といったメリットがあります。
●まとめ
不動産会社を通さずに契約することで、手数料などの費用を抑えることは可能です。
しかしその一方で、契約内容の不備が後々大きなトラブルにつながるリスクもあります。
「この内容で契約して大丈夫だろうか?」
「自分のケースに合った契約書になっているか不安」
そう感じた場合は、専門家に確認することでリスクを未然に防ぐことができます。
当事務所では、物件を自主管理されている大家様をはじめ、契約の相手方が決まって
いるなど、不動産会社の仲介なしでの契約を考えておられる方のご相談・ご依頼を
承っております。不動産実務経験豊富な行政書士が、単に契約書を作成・チェック
するだけに留まらず、契約全体についてのご相談やアドバイスなどをさせて頂きます。
【不動産賃貸借契約書作成業務】
・30,000円~ (内容・枚数により変動あり)
不動産賃貸借契約書作成のご依頼は
大阪・難波の不動産専門行政書士:ZERO行政書士事務所
にお気軽にご相談ください。
(お問い合わせは、電話またはホームページのお問合せフォームよりお問合せください)
【ZERO行政書士事務所】
住所:大阪市浪速区難波中3-16-11-458
TEL:070-5664-7695
FAX:06-6567-8491
筆者
行政書士・宅地建物取引士
中原 健詞
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